写 記

日々の写真を日記代わりに

浅草回帰色

皆様は夢を見た時、その映像に色がついているでしょうか?

同じような質問を友人達に問いかけると、「色は白黒」、「ハッキリとした色はついていない」という回答が多いのです。

もちろん、「鮮明に色がついている」という方も…私の場合も夢の色は鮮明に見え、更に聴覚や触覚、わずかながら痛みも感じます。

 

でも、記憶となるとその映像は鮮明ではありません。

大事な所はしっかりと捉えているけれど、薄暗い中で少し色が褪せた感覚なのです。

 

楽しい事や悲しい事、全ての思いは記憶として心に留まっています。

だけど、時が経つにつれ、それらは儚く薄らいでしまうのではないかという不安、ついには記憶が劣化してしまうのではないかという恐怖すら感じるのです。

 

だからこそ、思いが強く残った場所へ帰り、当時の記憶を懐かしむ。

薄暗く少し色褪せた映像はそれだけで何度も甦ってくるから。

 

私にとって、浅草とはそういった場所。

薄暗く少し色褪せた色と共に…回帰できる大切な場所なのです。